保護犬問題と密接な関係にあるブリーダーの抱える3つの課題

ブリーダーのおすすめ資格!

ブリーダーという職業は何かと社会的に厳しい目を向けられることがあります。愛情を持ち衛生的な環境で家族の様に犬猫を育てている場合でも社会問題の一端に関係しているかのようにとらえられることもあります。

多くの良心的なブリーダーが抱える3つの課題について考え、自分なりの改善策を講じることが大切です。

ブリーダーと言えば悪徳という社会の印象

ブリーダーという職業は日本では悪徳という言葉がセットになるほど強いインパクトがあります。最近では海外で用いられるパピーミルという言葉や子犬牧場という言葉も有名になりさらに厳しい目が向けられることが増えています。

ブリーダーという言葉にこのような印象を持つ背景には、過去に多頭飼育崩壊や飼育放棄、保健所への大量持ち込みなどの問題が社会問題化したことが関係しています。

これらの社会問題の多くは動物愛護法が制定される前に起きているケースが多いものの、その後の法制定を受けても完全に消え去っていないことからも問題の根深さを感じられます。

ブリーダーがこれほどまでに社会問題化した背景にはチワワやダックスが話題になった過剰なペットブームがきっかけになりました。あまりに急激なペットブームを受け、市場の求めるがままに子犬の供給を焦ったがゆえに十分な計画、知識、経験がなく不衛生な施設で過剰な繁殖は繰り返されました。

ペットブームはわずか数年で終焉を迎え、その後には過剰な頭数の犬を抱えたブリーダーだけが残り数々のトラブルへとつながっています。

飼育放棄や保健所持ち込みが生じる背景

日本では動物の殺処分がたびたび問題視されています。この問題は海外では例を見ない社会問題です。近年動物愛護団体の活動や自治体の取り組みなどを通じ徐々に殺処分の件数は減少傾向にあるもののまだまだ数万頭、数十万頭という数が悲しい結末を迎えています。

この問題にはブリーダーも無関係ではありません。ブリーダーにとって何よりの課題となるのは繁殖可能な時期を終えた犬猫の飼育です。これらの犬猫は食費、医療費、人件費、光熱費などの経費が掛かるものの、子犬子猫の販売による収入が伴わないので大きな経済的負担になります。

また施設の一部を専有するため新たな犬猫の飼育スペースの確保も出来ずブリーダーの経済状況は悪循環に陥ります。その結果、飼育崩壊、破産を避ける手立てとして保健所への持ち込みは後を絶ちません。

日本のペット業界の仕組みではこの問題は簡単に解決策が見いだせないものですが、飼育頭数や経済的な計画をしっかりと立て長期的な視野を持つ必要があります。

ブリーダー業が成り立たない経済事情

子犬子猫の販売、取引価格は数十年前の盛況なペットブーム時代に比べ半分以下にまで下がっています。以前は1頭10万円前後だったチワワの子犬でさえ、近年は3~5万円が取引の相場です。つまりブリーダー業だけでは十分な収益を期待することは出来ません。

テレビやネット、SNSを通じて様々なペットが注目を浴び、人気が高まることは多々ありますが、実際の飼育希望者、購入者の数とは大きな開きがあります。ブームに影響され安易に飼育頭数を増やしたり、過剰な繁殖を行うと結果的にブリーダーが大きな負担や損失を負いかねないので注意が必要です。