猫専門のペットブリーダーの世界

ここ数年犬に比べ猫の飼育頭数の方が増加傾向にあることから、猫専門のブリーダーの数も増える傾向にあります。猫の種類もアメリカンショートヘアーという定番猫種だけでなく、新種も続々と増え、取引価格も高騰する傾向が見られます。

猫専門ブリーダーになるには

猫専門のブリーダーとして開業をする場合は、まず猫の生態に関する基礎知識、経験を積む必要があります。

必要な知識や経験を積む方法は以下の通りです。

①専門学校へ進学する

(社会人、副業として検討している場合は、夜間、休日に通学できる専門学校もあります)

②通信講座を受講する

(繁殖に特化した講座を設けている通信講座も開講されています)

③開業している猫舎に見習い、アルバイトとして就業する

(実地訓練は何よりも効果的な方法です。開業に向けた最短ルートです)

猫の繁殖は一見簡単そうに思えても、犬よりも難易度が高いと言われています。開業にあたって投資や施設工事を開始する前にしっかりと猫のブリーダーの世界を経験しておくことが必要です。

猫の交配や繁殖の難しさ

猫を計画的かつビジネスとして繁殖をさせる事は非常に難易度が高く、開業後に多くの課題を抱えがちです。

その理由には下記をあげる事が出来ます。

①猫には発情期がありません

(猫と犬の違いは定期的な発情期の有無です。猫は妊娠中以外は常に発情し、交配が可能です。その為、オスメスで同居させるうえで、予定外の妊娠をしてしまうこともあります。

予定外の妊娠は、メス猫の産後の回復に支障を来すこともあるのでしっかりと管理が必要です)

②猫のオス、メスの相性はとても繊細です

繁殖を予定し、高額で繁殖用の良血統の猫を揃えても成長後にオス、メスの相性が合わずに交配が成立しないことも多々あります。しかし猫は犬と違って縄張り意識が強いので、交配の為だけに外部猫舎の猫と顔合わせをさせてもほぼ成立しません。つまり良血統の猫を輩出する為には、相性の良いペアと何組持てるかが猫舎の収入を安定させるカギになります。

③猫舎の猫は飼育放棄しがち

猫舎で手厚く人間の手があることを認識してしまうと、母猫の中には産後すべての育児を放棄してしまう猫もいます。

しかし健康な状態の子猫を輩出する為には母猫の授乳や触れ合いは欠かせないものです。母猫、子猫との距離感をどう保つかも繁殖においては大切な課題です。

猫専門ブリーダーの猫舎運営の課題

猫専門のブリーダーの場合、交配の為に同じ猫種をオス、メスのペアで飼育する必要があります。つまりメスだけを飼育し、オス犬は外部犬舎に交配を依頼出来る犬のブリーダーとは飼育頭数が大きく異なります。

猫が繁殖可能な期間は概ね3,4歳までです。猫の平均寿命は10~13歳ほどですから、繁殖可能な期間を終えた後の生活の方が長くなります。つまり開業と同時に安易に飼育頭数を増やしてしまうと、一斉に繁殖可能期間を終える事になり、その後は高齢になった猫の飼育に手間や経費がかさむという事になります。開業にあたって繁殖用の猫を入手する場合は、数年単位で年齢に幅を持たせ、継続的な収入が見込める体制を取ることが必要です。また成長後に繁殖能力がない、相性が合わないという事が判明することもありますが、そのような場合は早期に里親を探すという方法を検討することも必要です。