繁殖犬猫の入手前に繁殖能力について考える

犬猫のブリーダー業を新たに開業する場合、事前に知っておかなければならない大切なことは犬猫の繁殖能力には個々の個体差があるという事です。繁殖用に高額な費用をかけ犬猫を入手しても、いざ繁殖可能な年齢に達した時にそもそもの繁殖能力がなかったという事もあります。このような場合今後も犬舎、猫舎で飼育をつづけるには経済的な負担が生じる事にもつながるので里親など別の方法を早期に考える必要も生じます。

子犬や子猫の時期では判断できない繁殖能力

ブリーダーを開業し、安定した収入を得るためにはいかに付加価値の高い子犬、子猫を排出出来るかが大切です。その為には繁殖に適した犬猫を入手し、計画的な交配、出産をさせる必要があります。

しかし犬猫の繁殖能力には個々の個体差があり、高額な費用で入手をしたからといって必ずしも成長後の繁殖能力を補償されているわけではありません。

犬猫の繁殖能力は概ね生後8か月~一年半ほどの間で成熟します。この間に最初の生理が起き、身体の成長が終わる繁殖可能な時期を迎えます。

しかし中には、平均的な月齢をすぎても生理が起きないという事もあれば、オス犬の場合停留睾丸という事もあります。このような体質は成長途中には判断が出来ず、或る程度の月齢になって明白になります。

手術などの処置方法もありますが、非常に高額な医療費が生じるのでブリーダーが負担することは現実的ではありません。

中には検査を受け、結果上はなんら異常が見つからなかったものの妊娠が成立しないというケースもあります。この場合交配相手を変えて再度挑戦をするという方法もありますが、結果が同じであれば繁殖能力が低いと判断せざるを得ません。

このようなリスクを回避する為には、新規開業時や新たな犬種、猫種の繁殖を開始する場合は、すでに出産経験のある犬猫を他ブリーダーから譲渡してもらうという方法もあります。しかしこの場合加齢により残り出産可能年数が少なく、その後の飼育期間の方が長くなるというリスクもあります。

いずれの方法が開業や自身の経験、手法に合っているのかしっかりと見極める事が大切です。

生涯出産回数が1回のみという事もあります

極小サイズの犬の人気が高まる中で、中には出産はしたものの帝王切開や難産が理由で、その後の妊娠、出産が難しいとなるケースもあります。小型犬の場合母体が3kg未満と極小サイズの場合、妊娠による負担が想像以上に大きい上に自然分娩による事故も少なくありません。このようなケースも事前の予測が難しく、トラブルが生じる都度対応が必要になります。

このようなトラブルが多い犬種は以下の通りです。

①チワワ

②プードル

③ヨークシャテリア

極小サイズの犬種と合わせて、下記の犬種も一回限りとなることが多く見られます。

①フレンチブルドッグ

②ブルドック

③パグ

これらの犬種は胎児の頭部が非常に大きく、自然分娩が困難で母体への負担も非常に大きくなります。出産は帝王切開が望ましく、度重なる妊娠出産は不向きです。妊娠時の胎児の数は1,2頭と少ない事が多く、生涯一度の出産では採算が難しい事も明白です。このような傾向のある犬種の繁殖を手懸ける場合は、出産に関する費用、子犬の取引価格、産後の飼育費用をしっかりと考える必要があります。